秋のお彼岸を迎えました。ようやく爽やかな季節の到来ですね。
ここ、築地本願寺は、浄土真宗本願寺派の東京での一大拠点であると同時に、伊東忠太氏の設計による独特のフォルムで知られる名建築、観光スポットでもあります。
普段でも参詣客が後を絶ちませんが、お彼岸の最中は特に多くの方が訪れます。この日も本堂で焼香と拝礼を行うための列ができていました。堂内は荘厳でありながら、どこか親しみを感じさせてくれるのは、下町に長く根付いた雰囲気なのでしょうか。
築地本願寺のことは多くの方がよく知っていらっしゃいますし、この観光特派員のブログでも何度も取り上げられていますので、今回は寺院そのもののレポートはこのあたりにしておいて、境内のグルメをご紹介します。
ぼくが地元の住民としてよくお世話になっているのが、境内の第一伝道会館の1階にある、日本料理レストラン『紫水』です。
ここの料理はしっかりとした味付けと上品な盛り付けで、多くのファンがいます。「門前そば」が人気の一品であり、これを目当てに訪れるお客様も多いようです。そばとご飯もののセットメニューもあるので、ランチには重宝な場所です。
また、朝のモーニングセットは一つひとつ定番の品がセットされており、人気のメニューです。座敷や宴会場も充実しており、法要やパーティーにもよく利用されています。
入口付近には「ティーラウンジ」もあって、地元の年配の方がここでお茶を飲みながら歓談されている姿をよく見かけます。落ち着いて談話できるサロンのような雰囲気は、大事にしたいスペースなんだろうと思います。
実はこの『紫水』でぼくや地元の青年たちに圧倒的に支持されているのが〝かつサンド〟なのです。一般のランチメニューなどにはなくて、宴会の席などで個別に注文すると作っていただけます。これが肉厚・ジューシーなとんかつを柔らかくパンにしっとりとはさみ、独特のソースで味付けした総合的な味の作品なのです。ついつい何枚も口に運んでしまいます。まさしく〝名品〟と言っていいでしょう。機会があれば是非お召し上がり下さい。
派手に宣伝もしないし特別な目玉企画もありませんが、こういった堅実で品のある店こそが〝名店〟なのではないでしょうか。これからも大切な〝行きつけの店〟にしたいと思います。