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中央区民カレッジ オープンカレッジ シンポジウム 「永井保のみた風景」

[杏葉牡丹] 2013年11月20日 09:00

ck1203_20131119 (1).jpg10月19日から12月23日まで、郷土天文館(タイムドーム明石)では「こどもの絵本、おとなの漫画」というタイトルで、中央区出身の画家、永井保の原画展が開催されています。

 

永井保は大正4年に日本橋で生まれ、昭和初期の漫画、キンダーブック等の絵本、そして「月刊日本橋」や「銀座百点」での人物・風景スケッチ等で幅広く活躍し、平成16年に88才で亡くなりました。

この度、ご遺族から4000点以上の作品や愛蔵品が寄贈され、今回の特別展の開催となりました。

 

この特別展に関連して、公開講座や講演会がありましたが、11月2日には中央区民カレッジ オープンカレッジとして「永井保のみた風景」というシンポジウムが催されました。

ck1203_20131119 (2).jpg

 

司会は法政大学教授で郷土天文館長の陣内秀信先生、パネラーはギャルリ・プス主宰の市川文江さん、「月刊日本橋」の元編集長の上林武人さん、日本画家の小川幸治さん、郷土天文館総括文化財調査指導員の野口孝一先生です。

 

始めに野口先生から永井保の足跡が紹介され、個人的にも親交があったという市川文江さんからは、その人となりや様々なエピソードが披露されました。

上林武人さんは永井保と日本橋に纏わるお話をされて、小川幸治さんは画家としての目で、江戸時代から中央区がどの様に描かれてきたかを話されました。

 

途中で、客席にいらしたご遺族や、個展のオープニングパーティーのケータリングを必ず頼んだという、たいめいけんのご主人からも、様々なエピソードが披露されました。

 

魚河岸があった時代の日本橋の粋な雰囲気と、多くの人に愛され尊敬された人柄が、縁の方たちのお話で生き生きと浮かび上がってくるようでした。

 

客席からは、あまり話題に出なかった戦争時代の絵が、軍事機密として明かされなかった装備なども詳細に描かれていて、さすがに画家としての視点は素晴らしく、また歴史的にも貴重である、といった指摘もあり、これにはパネラーもご遺族もびっくりしていらっしゃいました。

 

皆様の楽しいお話を聞いた後に見た展示は、本当に永井保のあたたかい人となりや、大正・昭和の日本橋や銀座の情景がよみがえってくるようで、とても楽しむことができました。

 

この特別展「こどもの絵本、おとなの漫画~永井保原画展」は、12月23日まで開催されています。

入場は無料です。

お時間がありましたら、是非いらしてみてください。

詳細は、こちらをご確認下さい→特別展「こどもの絵本、おとなの漫画~永井保原画展」