以前から気になっていたが銀座に「ニコラス・G・ハイエックセンター」という変わった建物があります。外国の時計会社のビルのようです。意を決して内部を探訪してみました。
ここで扱われているのはスイスを中心としたヨーロッパのブランド時計、ブランパン、グラスヒュッテ、ジャッケ・ドロー、ブレゲ、オメガ、スウォッチなどです。販売並びに修理をしています。販売する時計は一万円台から数百万円まで色々あるようです。
時計の価値は分かりませんが、このビルは面白い。2007年に坂茂という日本人が設計したものらしい。葉書一枚分の土地が30万円もしようと言われる銀座にずいぶん余裕のある空間を利用した建物です。入ると吹き抜けの壁一面に植物が植えてある。また滝のように水が滴り落ちていたりします。
また地下一階から四階までの各フロアーには時計会社のブティックがあるのですが、どの階にも階ごとの6基の専用エレベーター行けるようになっています。エレベーターは全てガラス張りで丸型と四角型があります。例えばスォッチが見たいのならば地下一階行き専用のエレベーターに乗ることになります。このスォッチ行のエレベーターが面白い。壁には1500個位のスウォッチ腕時計が吊り下げられています。その内の一個だけが正確な時刻を示しているらしい。
18台分の地下駐車場もあり、そこに入る車もガラス張りのエレベーターで降りることになります。30分300円ですから話の種に利用してみるのも一興です。
5階から7階まではカスタマーサービス部門でブランドごとの時計の修理をしています。
ニコラス・G・ハイエクと言うのはスイス時計の救世主といわれる、日本などの時計にビジネスで敗れて息も絶え絶えだったスイス時計業界を立て直した人の名前だそうです。銀座と言えばまず思い出す四丁目和光の服部時計=セイコーのある地にニコラス・G・ハイエク・センターがあるというのはスイス人の矜持を見るようでなんだか楽しくなりました。腕時計に興味のない方もビルを見学するだけで楽しくなることは疑いありません。