「松露」と言えば、築地に数ある卵焼き屋さんの中でも老舗として有名なお店。
お店の名前そのままのプレーンな「松露」、梅干し入りの「紀州」、一味唐辛子入りの「辛党」、桜海老入りの「釜あげ」等、様々な種類があることでも有名ですが、中でも注目なのが、限定品の「松露サンド」。
なんとパンの間に卵焼きを挟んだサンドイッチです。
その昔お店が忙しかった時に、お子さんが、おやつがわりにパンに卵焼きを挟んで食べていたのが始まりだったとかで、言って見れば『賄いおやつ』。
当初は、築地場外市場の七日市と、市場の春秋のお祭りや本願寺の盆踊り等の特別なイベントの時だけ、本店とイベント会場だけで販売していたもの。
現在ではグランスタ東京でも販売しているそうですが、それ以外では、やはり七日市とイベントだけでしか販売しない、限定品です。
数に限りがあるので、12月の七日市では午前中に売り切れてしまっていました。
『賄いおやつ』だった時代と違って、使われているパンは三越に入っているジョアンのモーニングブレッド。
松露もジョアンも、同じく三越に入っているというご縁だからだそうで、ジョアンの何種類かある食パンの中で、モーニングブレッドが卵焼きと一番相性が良かったのだそうです。
このパンに薄くマヨネーズを塗って卵焼きを挟めば「松露サンド」の出来上がり。
シンプルだからこそ、かえって素材の味が引き立ちます。
本来なら寿司や上品な和食として供される卵焼きですが、パンに挟まれることで、なぜか懐かしい味わいに感じられます。
パンは6枚切りくらいの厚さが2枚分になるので、結構お腹いっぱいになります。
あちこち遊び回ってお腹がすいた子供には、本当にぴったりの『賄いおやつ』だっのだろうと思うと、ほのぼのとした気分になります。
毎月恒例になった、築地場外市場の七日市ですが、いらっしゃるようでしたら、是非この「松露サンド」をお買い逃しのないように。