雪の立春となった翌日は空気の澄み切った上天気ですが、「冬本番」はこれからと思わせる冷たい風に震えながら歌舞伎座昼の部へ。
今月の歌舞伎座は昼の部「心謎解色糸」、夜は「青砥稿花紅彩画」と南北、黙阿弥作品の通し上演を若手花形が演じるというのが話題。特に昼の部の「心謎解色糸」は前回の上演が昭和48年の国立劇場以来という久しぶりのもの。(見たはずなのにまるで記憶がありません)菊之助さんの新聞のインタビュー記事によれば前回は「祖父同士が演じた役を今回は孫同士である染五郎さんと二人で演じる」という歌舞伎の世界ならではのめぐり合わせ。「二転三転する家宝の色紙の行方と絡み合った糸が巡り巡って解けていく南北幻の名作」というのが松竹さんのキャッチですが、染五郎さんのあ!と驚く早変わりや菊之助さんと七之助さんのため息の出るような美しさに見とれているうちにあっという間に大詰めに。「東西」「南北はこれまで」という染五郎さん演じる左七の「切り口上」が洒落ていて客席大拍手。
時々上演されている「お祭り佐七」(三世河竹新七作)の先行狂言なので筋立ては大分異なっていますので念のため。
2月歌舞伎座公演は25日まで。
お問い合わせはチケットホン松竹 0570-000-489 10:00~18:00