暦の上では立春を迎えるといっても、寒さ厳しき折ですが、隅田川河岸ではまだまだ水鳥たちが賑わいを見せてくれています。
なかでも冬鳥として日本に渡来する小型のカモメ類の大半を占めるとされる「ユリカモメ」。
その冬羽の頭部は白く、虹彩は黒で周りに白色のアイリング、目の後方に黒っぽい斑点があり、嘴と脚は赤色。
黒目がくっきりとして愛くるしい顔立ちです。
冬の淡い陽光を浴び、河岸テラスの欄干に整列して佇んでいる姿もよく見かけます。
それも多くの場合、一斉に同じ方向を向いて。
一般には風のある場合、風上に顔を向け、
①危機回避にも備え、効率よく飛び立ちやすくしているのではないか
②風をうまく逃がすことでその影響を減じ、バランス並びに体温を保っているのではないか
と考えられていると聞きます。
同じように見えますが、よく見ると個体各々の顔立ち・表情・しぐさは微妙に異なり、人間模様にも似て興味深い。