この時期、すっかり葉が落ち、裸の姿を晒しているアジサイですが、褐色の枝のあちこちから濃い紫色の冬芽が出、茎の先には大きくてロウソクの炎のような筆先の形をした頂芽が見られます。
葉の柄が枝についていた箇所には、葉痕と呼ばれる独特の跡が残っています。
葉痕は根から吸収した水分の通路の木部と、養分の通路の師部からなる維管束の跡が斑点のように残ったもの。
アジサイの場合、維管束の跡は3つで、葉痕は倒松形~ハート形をしています。
人間の顔に見立てると、左は"爺顔" 、右は "孫(赤ん坊)顔" のよう。
維管束の数や配列は樹木により様々で、"可愛い顔" "笑い顔" "泣き顔" "奇怪な顔" "子ども顔" "年寄り顔" ・・・といった具合に人や動物の顔に譬えられることも多いようです。
晴海トリトンスクエア<花・緑のテラス>で見かけた、そんなユニークな葉痕の一例をいくつか取り上げてみました。
冬から春先の緑地・公園散策の楽しみのひとつです。
<カシワバアジサイ> <トチノキ> <オオデマリ> <ガマズミ>