銀座は都内の他の地域に比べ、あまり高い建物がないこと
にお気づきでしょうか。銀座区域には「銀座デザインルール」
というものが存在し、建物は56メートルまでと決まって
いるため、超高層ビルが存在しないそうです。
このルールは建物や看板などが銀座のイメージをそこなわ
ないように定めているとのこと。
だから高層ビルが林立する汐留や丸の内とは街の顔つきが
大きく異なっているわけです。
実は2003年、松坂屋と森ビルによって200メートル近い
超高層ビル計画が銀座に提案されたそうです。
しかし「銀座らしい」まちのにぎわいを守るため商店街が
結束し、地域のルールを考え上記の「銀座デザインルール」
に至ったということです。
これらのことは竹沢 えり子さんの著書『銀座にはなぜ超高層
ビルがないのか~まちがつくった地域のルール』 (平凡社新書)
に紹介されています。
商店街はどのように結束し、企業や行政と街の未来について
何を話し合ったのか。全国商店街も参考にできる、街づくり
を紹介している本です。
以下、本の目次より-----
プロローグ 銀座に超高層ビルが計画された
第1章 銀座とはどんな街か
第2章 大規模開発前夜、90年代の銀座~
第一次地区計画「銀座ルール」の策定
第3章 200メートルの超高層ビルが銀座に?
2004年から「銀座街づくり会議」が始動
第4章 銀座の声を行政へ!
第5章 新建築は銀座との事前協議が必要に
銀座デザイン協議会の船出
エピローグ ふたたび松坂屋の再開発について