二人の「並行宙乗り」が話題の「空ヲ刻ム者」を見に演舞場へ。発売日を勘違いして慌てて申し込んだらほとんど満席になっていました。4月の大阪公演も完売状態とか。。。「スーパー歌舞伎」の新作への期待の高さが伺えます。三代目猿之助さんのスーパー歌舞伎第一作の「ヤマトタケル」が上演されたのが86年2月、10か月ロングラン、動員数50万人という一大ブームを起こしたのはまだご記憶の方も多いかと思います。話題になった先月の日経「私の履歴書」で猿之助さんが上演までのあれこれをお書きになっていましたね。それから28年・・・
幕が開きパッと照明がつくと浅黄色の裃姿の役者さん勢ぞろいの「口上」です。右近、笑也、笑三郎、猿弥さんの澤瀉屋一門に佐々木蔵之介、福士誠治、浅野和之さんの現代劇俳優がずらりと並び客席大拍手!「冷や汗に顔面蒼白」と佐々木蔵之介さんが笑わせてくれます。
作・演出は人気の前川知大さんです。お話は平安時代、仏像を彫ることの意味に悩む若き仏師十和(猿之助)と農民を救うため都に出て役人になる幼馴染の一馬(佐々木蔵之介)の友情と成長の物語です。「Ⅱセカンド」と銘打っているのは猿之助さんのインタビューによれば「歌舞伎と現代劇が同化するのではなく互いに自立して手を結ぶことで新しいものが生まれてくる」と話しています。お待ちかねの「宙乗り」猿之助さんは慣れたものですが歌舞伎初出演の佐々木蔵之介さんにとっては「全く初めて」です。8日目だっだので少しは余裕が出てきたようで途中から2人で手をつないで空中遊泳するとまたまた大拍手。かなり長い遊泳で大サービスです。宙乗りのあとは「大立ち回り」流石の身体能力でスピード感あふれ舞台狭しと動き回ります。凄い!の一言です。拍手鳴りやまずカーテンコール。それにしても蔵之介さん、「白塗り」ぴたりと決まりすぎ!です。立ち姿も堂々と様になっていてとても「歌舞伎初出演」とは思えない「舞台映え」のする姿です。笑也さんの女盗賊首領もカッコいいですし、文句なしに楽しめます。
「スーパー歌舞伎Ⅱ」の第一作を是非ご覧ください。
上演記念の限定版チョコレート(500円)29日までです。
チケットホン松竹0570-000-489(10:00~18:00)