先の記録的な大雪で、都内の公園でも倒木・枝折れの被害が広範囲に発生しました。浜離宮恩賜庭園も例外ではなく、一時期、倒れた木や落下した枝葉で園路が塞がり、頭上枝折れ箇所も多数あり、安全確保のため一部通行が不能となりましたが、漸う梅園周辺に関しては撤去作業も終了し、遅咲きの梅も咲き揃い、仄かな甘い香りを漂わせています。
今回取り上げるのは「思いの儘」。
古典的な漢字の名前が多い梅の中にあって珍しい命名で、"変わり種" とされる野梅系の八重咲きの中輪。
一本の木に紅・淡紅・斑・白の4色の花が混じり合って咲きます。
年によって、どこに、どういう混じり具合で咲くか、特定されず、毎年様相を異にすると云われています。
梅自身 "思いの儘" に咲き分けているのかも知れませんが、ここにも自然の神秘性を感じざるを得ません。
年替わりの色彩パターンを楽しみにしているファンも多いとも聞きます。