世界中の一流ブランドや、グルメが集まるお店が並ぶ「銀座」。
様々な顔を持つこの街ですが、実は「画廊の街」でもあるのをご存知でしょうか?
ちょっと気をつけて歩いてみれば、国宝級や億単位の価格のつく美術品を扱う画廊もあれば、雑居ビルの小さな一画で開催されている個展やカフェギャラリー等、様々な画廊が目に入ります。
毎年恒例の、観光協会特派員がご案内するまち歩きにも、「銀座の画廊めぐり」というコースがあって、たくさんのご応募をいただいています。
そんな中で、一年中『猫』をテーマにした作品だけを展示しているのが、銀座7丁目の「シャトンdeミュー」です。
オープンしたのは昨年9月ですが、もともとこの場所は「ボザール・ミュー」と言って、美有さんという方がやっていた、銀座で初めての「猫専門」の画廊。
約30年も続いた歴史に一段落つけようとしたところ、この画廊を「故郷」とも慕っている作家さんたちが、閉廊するのを惜しみ、そのうちの有志が引き継いで営業する事になったものです。
その為、新しい画廊の名前は、ミューの子供たち、という意味で「シャトンdeミュー」と名付けられたのだそうです。
新しくなって少し変わったのは、バックヤードの一部が猫グッズのショップになったこと。
個展を開いている作家さん以外の方の、小物やポストカード等も販売されています。
それ以外は何も変わらず。
作家さんと来廊した人だけでなく、たまたま居合わせた人同士で、猫談義に花が咲く温かい雰囲気は相変わらずです。
3月31日~4月8日(2日は休)までは、花の中に遊ぶ猫や妖精を描いた作品を揃えた『花と猫と妖精展』が行われています。
そしてその次の4月10日~19日は、中央区出身の山中翔之郎さんの個展『光の中へ...再び』が行われます。
山中さんは、特別に専門的な勉強をしたわけではなく、リハビリの為に自宅の飼い猫をモデルに描き始めたのがきっかけで才能が認められ、40才を過ぎてからプロの画家になった人。
今は亡き愛猫「元さん」を初め、彼の作品に登場する猫たちは、本当に見る人の心を癒してくれます。
このシャトンdeミューを立ち上げた有志の一人でもある山中さん、今回は15年前の初心に戻って、自分を絵の世界に導いてくれた「光の中で...」というシリーズの新たな作品に挑戦しているのだそうです。
「ボザール・ミュー」のオーナー美有さんも、しょっちゅういらしているとの事なので、生まれ変わった「シャトンdeミュー」で、山中さんの新作と共に、沢山の猫好きの方たちにまたお目にかかって、猫談義で温かな気持ちになるのが、楽しみです。
シャトンdeミュー
銀座7-5-15 銀座蒲田ビル4F
電話(6228)5667
山中翔之郎 個展
「光の中へ...再び」
4月10日(木)~19(土)
12時~18時30分(最終日は17時まで)
会期中は無休