この時期、佃公園を通り抜ける度、オナガが数羽群れ、「ゲー」「ゲッ」「ギューイ」と、やや嗄(しわが)れた声で鳴き交わし、飛び廻る姿をよく見かける。
(尤も春には「キュリリリ・・・」などと愛らしい声で鳴き交わす様子も観察されると云う)
今回は番(つがい)と思しき♂♀を発見。
どうやら5-7月は繁殖期らしい。
オナガは名前の由来となっているように尾羽が長く、スマートな体型で、清楚な羽色をしているが、意外にもカラス科に属する留鳥。
オナガの分布域は、ユーラシア大陸の東西両端の遠くはなれた2地域(飛び地分布)とされる点も興味深い。
国内では現在、本州中部以北に局地的に棲息し、関東地方ではごく一般に見られるが、近隣の地域でもこの種が分布していない箇所も多いと云う。
山地、村落、緑地の多い市街地、公園などに棲息し、群れで行動し、食餌は雑食性とされる。
体長34~39㎝、尾羽が20~30㎝と長く、頭と体の大きさはムクドリ大。
目先から後頭部の下まですっぽり頭巾を被ったように黒色。
首、喉から胸にかけては灰白色。
翼と尾羽が青灰色、背は淡い灰褐色で、雌雄同色。
飛翔時は長い尾がよく目立ち、飛ぶと云うより滑空しているように見える。
尚カラス科の他の鳥と同様、学習能力は高く、警戒心も強いとされる。
またしばしばカッコウに托卵される事例も報告されている。