<♂夏羽> <♀夏羽>
ジョギング・ウォーキング・犬の散歩で賑わう、石川島公園の下段の親水テラス。
この季節、干潮時、水際の岩場に目を凝らすと、京女鷸(キョウジョシギ)がごそごそと動き回って採餌しているのに出会えます。
背と翼上面に赤褐色と黒の派手な(三毛猫のような)斑模様の夏羽を、京女の着物に見立てたのが和名の由来の由。
♂の夏羽は、頭上部の白と黒の縦斑が鮮明、体上面の赤褐色部は鮮やかで赤味が強い。
♀の夏羽は、頭上部は灰褐色味が混じり、体上面の赤褐色部は♂より小さく赤味は弱い。
(因みに冬羽は、頭と体上面全体が黒褐色で、赤味がとれ、地味な色合い)
夏季、ユーラシア北部・北アメリカ北部のツンドラ地帯で繁殖し、冬季、南アジア・アフリカ・中南米・オセアニアの海岸に渡り越冬するとされています。日本には、旅鳥として、主に5月を中心とした春、9月を中心とした秋に中継地として飛来し、干潟・海岸・水田等で観察されています。
全長約22㎝。
ずんぐりした体形。
黒くて短い嘴。
オレンジ色の脚。
鳴き声は 「ゲレゲレッ」。
飛翔時は翼や腰・尾の白色部が目立ちます。
地表採餌の他、嘴で小石や土塊・貝片・海藻の塊をひっくり返したり、ずらしたりしてその下に潜む小動物を捕えるようです。
英名の(Ruddy) Turnstoneは採餌習性に因んでいます。
この時季、干潟・岩礁の水辺に行かれる機会があれば、目を凝らしてよく探してみてください。
一風変わった、小体な "京女" に出会えるかも知れません。