ターレーをご存知だろうか?
築地市場内外を訪れた方なら必ずや目にするだろう、
トロ箱等を運搬する、ハンドルと動力部分と荷台だけの
とてもシンプルな荷役用の運搬車。
特に早朝には殺気立ち、暗黙の了解&ローカル・ルールのもと
『そこのけそこのけ、ターレーが通る』といった体で
縦横無尽に暴走しているけれど、
ターレーに怯まず、堂々とかわして歩けてこそ地元民の証。
さて、そのターレーを店名に掲げ、2013年10月にOPENしたのが 『Turret Coffee』
店内には、預かっているターレーが1台。
もしや、市場で働いていた人がとらばーゆして始めたのかと思いきや
川崎さんは、コーヒー一筋。
某有名コーヒーチェーン店に勤務後、
アメリカで行われたラテ・アート大会で
アジア人初、かつ歴代最高得点で優勝した澤田洋史氏に師事して研鑽を積み
バリスタとして独立を果たした。
店舗名とロゴマークは澤田氏の監修。
これまでは渋谷・原宿・六本木といった地での展開で、
集客に困ることはなかったそう。
それならば、せめて銀座や日本橋の方が集客を見込めそうなのに
何故、築地に出店したのか?
しかもすぐ隣は世界的に有名な某コーヒー店なのだ。
「世界的に有名な某コーヒー店も、シアトルのプライスマーケットから始まったし、
美味しいものの発信はやっぱり市場からだと想った。
有名コーヒー店の隣に、、、というのはびっくりされるが、あえてぶつけてみた。
コーヒー好きなら、きっとここにも気づいてもらえるはず、、、と。
未だ苦戦の状態だけれど、このようなスタイルのSHOPを使い慣れて無いだけで
待ち望んでる人々は多いと想う。
各駅に一軒ぐらいあるような、地元に愛されている洋食屋のような存在になりたい」
チェーン店のコーヒーショップと違うのは
『エスプレッソ・バー』であるということ。
通常、わたしたちがコーヒーとしてイメージするのは
浅煎り焙煎の豆を、ドリップ式で抽出されたものだが、
エスプレッソは、深煎り焙煎の豆を細かく挽き
エスプレッソマシンという器具で圧力をかけて抽出するため、
旨みが凝縮され、風味が濃いのが特徴。
ちなみにCafe au lait (カフェ・オ・レ)はフランス語
Caffe Latte (カフェ・ラテ)はイタリア語
ちょうど、バーテンダーがカクテルをつくるように
バリスタが1杯1杯、豆を挽くところから丁寧に淹れ、
メニューによっては驚きとエンターテイメントに溢れた
ラテ・アートで完成されるのだ。
「来店のたびに新しい発見をしてもらいたい。
バリスタは職人。誰にでも出来るものではないので
コーヒーに集中して、ここでしか楽しめないものを提供し、
店の味を守っていきたい」と熱く語る。
メニューは13種類
そのうち、In House Drinksをアルコールに例え、独断と偏見で紹介してみよう。
あなたは何をオーダーする?
*Turret Latte
ビターで濃い目であることが、川崎さんのこだわり。
⇒フルボディの赤ワイン
*Seasonal Latte Macchiato
フルーツのフレーバー
⇒カクテル
*Espresso
なんと、日本酒のぐい吞み(酒杯)にて提供される
⇒純米吟醸酒
*Espresso Macchiato
温かいのと冷たいのがある。ラテの温度の違い。
飲み比べも面白い。
⇒ウイスキーのショット