今日は「中秋の名月」というのに雨催いの様子でちょっと残念ですが、流石に暑さも峠を越えたと見え、芝居見物にはよい季節となってきました。9月は初代吉右衛門の俳名を冠した「秀山祭」大歌舞伎、当代の2代目吉右衛門さんを始め播磨屋一門総出演に6月に復帰した仁左衛門さんが加わる前評判も高い公演です。今月は先に昼の部から見ることにしました。今回は人気の「法界坊」は殺された法界坊が姫と合体する踊りの「二面水照月」も上演され、珍しい吉右衛門さんの女方、すっぽんから上がっただけで客席から笑いが起こります。姫になっているときの声は黒子の付声。黒子がどうみても女性に見えたので?と思ったら野分姫を演じていた種之助さんが務めていたらしい。仁左衛門さん演じる「道具屋甚三」と法界坊とのからみは余裕の可笑しさで客席に笑いが渦巻く。アドリブで「いい仕事してますね!」などというセリフがあり、?。幕間にTVの鑑定番組で知られた方の姿を見て腑に落ちた。こういう遊びが楽しい。夜の部は「絵本太閤記」と仁左衛門さんとお孫さんの千之助くんが踊る話題の「連獅子」、染五郎さんの「御所の五郎蔵」と義太夫物、世話物、舞踊とバランスのよい組み合わせで見逃せないものばかり。秋が深まるにつれ歌舞伎上演の劇場も増え、ますますお小遣い不足の日々が続きそうです。トホホ
「秀山祭九月大歌舞伎」千穐楽は25日 お問い合わせはチケットホン松竹 0570-000-489(10:00~18:00)