鳥類が幼鳥から成鳥に成熟するのに要する年月は種により様々で、一般的に体が大きい程、長くかかる傾向があるとされます。
小型のカモメ類であるユリカモメの場合、2年が定説。
夏に繁殖地で生まれた雛は綿毛(産羽)に包まれていますが、すぐに茶色っぽい幼羽の、成鳥と同じ体型になると云われます。
幼羽、第1回冬羽、第1回夏羽、第2回冬羽と、褐色系の幼羽から徐々に灰色の成鳥羽へと、換羽を経験しますが、その進行具合は個体間でバラツキもみられるようです。
成鳥も夏羽、冬羽の換羽を繰り返します。
幼鳥では嘴と脚は黄色味を帯びていますが、次第に黄色は濃くなり橙色を経て、成鳥では赤色となります。
幼鳥と成鳥が並ぶとその違いがよく解かります。
暦の上では立春間近かながら、まだまだ寒さ厳しき折、隅田川河岸沿いの日溜まりで寛ぐユリカモメの愛くるしい表情には温もりを感じます。