昭和9年再建された現在の築地本願寺の本堂・三門門柱(正門・北門・南門)・石塀が、当時の最新技術を用いて東洋的な建築を追求した典型例であると共に、秀逸な建築デザインを保持する震災復興期の貴重な建造物(指定基準の "意匠的に優秀なもの" 及び "技術的に優秀なもの" )として、昨年12月10日付で、国の重要文化財に指定されたことを受けての記念行事『ごえん』が、3月14・15日両日開催。
『ごえん』とはさまざまな縁のよって生かされている「わたし」と「あなた」のこととの由。
当該イベントに関しては先日銀造さんが予告ブロクを寄稿されていますが、14日の前夜祭当夜の様子を取り上げてみました。
築地本願寺雅楽会による「舞楽 "蘭陵王" の生演奏」の後、いよいよ本堂への、龍谷大学岡田至弘教授監修による、古代インド様式を取り入れた現本堂が完成するまでの歴史を投影する「プロジェクションマッピング "光がおりなす築地本願寺物語" 」。
関東大震災での本堂の焼失、後に設計依頼へと繋がる建築家伊東忠太と大谷探検隊の中国での遭遇、随所に登場する伊東忠太縁(ゆかり)の妖怪・動物・・・。
19:00と20:00の2回、約10分間のインパクトのある3D映像。
普段目にする姿とは一味違う、色とりどりの光が織りなす幻想的な作品堪能です。
翌15日も、「京橋築地小マーチングバンド」などのオープニングイベントを始め、国立歴史民俗博物館玉井哲雄名誉教授を招いての「記念講演 "建築家伊東忠太と築地本願寺本堂" 」、中央区教育委員会委託研究員の案内で、以前の地図や写真と現在の町並みを照らし合わせて巡る「築地町会ツアー」、創建当時の趣が残る建物内の部屋を、築地本願寺職員の案内で巡る「築地本願寺ツアー」、「大江戸助六太鼓演奏」、「パイプオルガン記念コンサート "和を尊ぶ調べ" 」、築地場外市場・安穏朝市・キッチンカーによる飲食ブース「築地の美味しいフードコート」、本願寺のドームをモチーフにした長さ9mの海苔巻きを皆で巻く参加型イベント「築地本願寺巻」等々プログラム盛沢山です。