坂本町公園の一角に「兜町・茅場町まちかど展示館」が3月開館した(写真下)。町内神輿や山車のほか、消防関係の資料などが展示されている。中には日本銀行の皮半纏(はんてん)など貴重な資料がある。
展示館には茅場町1丁目、2・3丁目、兜町の神輿と兜町の山車がにぎやかに飾られている。この地域には江戸期、日枝神社御旅所だった摂社が鎮座していて、天下祭で知られる山王祭が隔年の夏に挙行される。
注目したい展示物に、「日本銀行皮半纏」がある。大正時代に日銀から贈られた鹿皮製の半纏で、背中に日銀の代紋と漢字で「本」が描かれ、「日本」と読める(写真右上)。
ほかに、昭和の初めに贈られた「清水ビルヂングの鹿皮半纏」や、大正時代に使われたという「刺し子の半纏と頭巾」、江戸町火消二番組百組の「纏(まとい)」も展示されている。
地域の変遷を記した説明板が設置されているので、兜町・茅場町の歴史散歩には格好の展示館といえよう。「中央区まちかど展示館」をめぐる楽しみがまたひとつ増えた。こちら>> @巻渕彰