2013年の4月14日に、俳優の三國連太郎さんが90歳で亡くなられました
今年が三回忌ということで、銀座三丁目にあるキヤノンギャラリー銀座で、三國さんを25年間撮り続けてこられた市原基(いちはらもとい)氏の写真展、「三國連太郎三回忌『貌』」が開催されています
三國さんは、「釣りバカ日誌」のスーさん役でも親しまれましたが、個人的には、「飢餓海峡」や「復讐するは我にあり」で演じた役が、強烈に記憶に残っています
「飢餓海峡」のラストシーン、青函連絡船の甲板上で、姿が見えなくなった後ですら、漂う圧倒的な存在感
特に、緒形拳さんと共演された「復讐するは」では、連続殺人犯榎津巌役の緒形さんも怖かったですが、敬虔なクリスチャンでお父さん役の三國さんの方がもっと怖かったですよね、ほんと
この写真展では、徹底した役作りでエピソードも多い三國さんの、25年間の記録が展示されていました
「(まだ若手俳優の頃、)老人役をやるために、歯を10本抜いた(しかも治りが早いという理由で麻酔無しでやったらしい)」、「当時の映画会社間の協定を破って他社の映画に出演し、撮影所の前に『犬・猫・三國、入るべからず』との看板を立てられた」等々の伝説()が、現実味を帯びて迫ってきます。
会場には、途切れることなく、来場して写真に見入る人がおり、私にとっても、不世出の名優を思い出す機会として、とても余韻の残る写真展でした
ちなみに、展示されている写真は、印画紙ではなく、すべて布に焼き付けられたものです
市原さんに伺ったところ、布に焼き付けることにより、アクの強い三國さんの印象が少し和らぐとのこと
この写真展に来られた時には、是非そういうところもご覧ください
最後に、『顔』ではなく、『貌』としたところが、三國さんのイメージに合っているなあと感じました
なお、会場での写真撮影については、事前にご了解をいただきました。ご協力ありがとうございましたm(_ _)m
この写真展の開催期間は、4月9日(木)から4月15日(水)までです。
キヤノンギャラリー銀座のHPはこちら ⇒
http://cweb.canon.jp/gallery/schedule/ginza.html