水天宮前駅を降り、箱崎T-CATから箱崎公園に向かって裏道を歩くと、
一見、何の用途かわからない不思議な建物が建っています。
富岡八幡宮の神輿連合渡御の際に
使われる、箱四町会の
お神輿の倉庫です。
中央区のほとんどは神田明神と日吉神社の
氏子町ですが、箱崎と新川一帯は、
隅田川対岸の江東区にある
富岡八幡宮の氏子町になっています。
箱崎・新川地区と対岸の永代島地区は、
江戸時代に隅田川にあった浅瀬を
埋め立てて作った土地、という
共通点があります。
そうしたことから箱崎・新川地区は、
神田明神ではなく同じ埋立地の
富岡八幡宮の氏子になるのが
江戸時代の人たちの人情的には
自然と考えられた結果と思われます。
富岡八幡宮の氏子町による神輿連合渡御は、
3年に1度行われる水かけ祭りとして
有名ですが、ずぶ濡れになったお神輿は
完全に乾くのに1年はかかるといわれます。
前回の神輿連合渡御は2014年8月でしたから、
まだ水が完全に乾ききらないまま、
倉庫の中で大切に保管されています。
残念ながら通常はシャッターが閉まっているので、
お神輿そのものを見ることはできませんが、
T-CATや箱崎公園にお出かけの際に、この建物を見かけたら、
箱崎の大切なお神輿の保管場所、 と思い出していただける
うれしいです。