京橋3丁目、銀座と京橋を分ける高速道路の脇に、「江戸歌舞伎発祥の地」の碑が建っています
これは、江戸初期の寛永元年(1624年)に、中村座の始祖、猿若(中村)勘三郎が中橋南地(現在の京橋1丁目付近)で、歌舞伎興行の櫓(やぐら)を揚げたことに因むものです。これが江戸歌舞伎の発祥となりました
碑の中央上部、櫓を模して、中村屋の定紋、角切銀杏(すみきりいちょう)が見えます
その碑の建っている隣に、ブラザーの東京ショールームがあります
ブラザー工業株式会社は、ミシン製造でスタートし、現在は、ファクシミリ、コピー機(複合機)等において、強力なブランド力を誇る一部上場企業(本社は名古屋)です。1908年(明治41年)に安井兼吉氏が創業、「ブラザー」の商号の由来は、1925年に安井正義氏が事業を継承し、社名を「安井ミシン兄弟商会」と改めたことによるものだそうです
この東京ショールームの入り口に、イメージキャラクターを務める中村勘太郎、七之助兄弟(ブラザーズ)の写真が大きく貼られています。勘太郎、七之助兄弟は、言うまでもなく、3年前に亡くなられた十八世中村勘三郎丈のご子息たちで中村屋であり、以前から、この隣の碑との関係が気になっていました
で、「疑問は解決すべし」と、ブラザー東京ショールームの受付で、その点うかがってみたところ、江戸歌舞伎発祥の地と中村屋ブラザーズの起用は特に関係無いとのこと。ただ、お客様から同様の質問はあるとのことでした。ですよね
下の写真は、江戸東京博物館(墨田区)に再現された中村座です。