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幻の名称「大江戸区」

[CAM] 2015年5月30日 09:00

  

 現在の「中央区」は、昭和22年、旧日本橋区と旧京橋区が統合されて出来たのですが、その日本橋区と京橋区が成立したのは明治11年。その当時の立案者は、名称を「北江戸区」、「南江戸区」と考えていたそうですね。すなわち、日本橋・京橋両区の地域を「江戸」と考え、これを南北二つに分けて区とするという考え方であったようです。 昭和22年の中央区成立(両区統合)の際にも、名称を「江戸区」だとか「大江戸区」とするという案があったようです。

 

 このことで想起するのは、地下鉄・都営「大江戸線」という名称が決まった経緯です。2000年11月末に、公募の結果、「東京環状線」が第一候補に挙げられたが、当時の東京都知事石原慎太郎が、「環状線というのは何回まわっても同じ所に戻ってくるものを言うのである」「山手線(JR東日本)とか大阪環状線(JR西日本)と紛らわしい」などとして、再選考を指示するとともに、「『大江戸線』なんてのがいいと思う」と、第2位得票の案を推したため、交通局は改めて選考し直した結果、同年12月15日の委員会で大多数の支持を得て「大江戸線」に決定した。 委員会では当初、新宿などは江戸の範囲の外部にあたるので適当ではないという議論があったが、交通局では、路線がこれを囲むように走ることと、「大」を付けることにより地理的、経済的、文化的な広がりを表現できるとして委員会を説得し、決定にこぎつけたということです。

 

 今から考えると、当区の名称も、「中央区」などという無機的で月並みな名称よりも「大江戸区」あたりの方が良かったかも、という気もします。

 

 「中央区」は、東京都の他に、大阪市、神戸市、札幌市、新潟市、福岡市、千葉市、熊本市、相模原市にあるようです。