中央区内は初夏から真夏にかけて夏祭りのシーズンです。各地域ごとに歴史と特徴ある祭礼が催されます。江戸文化を今に伝える貴重な民俗行事です。
その中で、今年3年に一度の"本祭り"を迎える、築地・波除神社の「獅子祭」はひときわ盛大に開催される見込みです。そもそも、築地町内の地元愛の濃い面々が手づくりで運営するこのお祭りは和やかで品格のあるものですが、今年はさらに魅力アップしそうです。
ご存じのとおり、町内にある〔築地市場〕がいよいよ来年秋に豊洲に移転することになり、市場関係者の方も一緒になって祭を盛り上げるのも今年が最後になります。いつも本祭りの際には宮神輿が市場構内に繰り込んで、市場の繁栄を祝うとともに魚河岸に働く方々の安寧を祈って巡幸されます。
築地市場の構内には〔水神社〕という神田明神ゆかりの社があります。魚河岸が日本橋から築地に移転した時に元の場所で信仰されていた水神様の遥拝所として設立されたものです。この社でも独自の神事が毎年行われています。
そして、今年の築地「獅子祭」では、何と〔波除神社〕と〔水神社〕のコラボレーションが実現するのです。築地市場での思い出を込めて両神社の神輿が並んで巡幸するという極めてまれな神事が執行されます。もちろん最初で最後です。
この記念すべき祭事を皆さん是非ご覧になってください。もともと、「獅子祭」は「夏越の大祭」として、一年の折り返しの厄払いの意味を持っています。ご参詣いただいて邪気を祓い、この夏を健康に乗り切っていただきたいと願っています。そして魚河岸が移転した後もこの土地が繁栄することを祈りたいと思います。