「宗家 源吉兆庵」銀座本店(銀座7)2F特設会場にて、恒例の「源氏ボタル観賞会」が開幕。
2004年にスタートし、今年で12回目を迎える同観賞会。
かつての銀座では、初夏には柳に飛び交う「ホタル」が多く見られたと言い伝えられており、往時の銀座に思いを馳せ、日本の夏の風物詩を楽しんで貰いたいとの思いから毎年継続開催されているとの由。
会期:6月8日~14日 18:00~21:00
昨年の観賞会期間中に産卵された卵を同店本社のある岡山に持ち帰り、自然の中で元気に育てた「銀座生まれの岡山育ち」の源氏ボタル約600匹が放たれています。
今年は壁面に加え、天井にもホタルケージが設えられています。
会場の照明は落とされており、来場者はスタッフのペンライトで案内されます。
ホタルが成虫になるまで約1年、成虫の寿命は10日~2週間とされます。
儚い命の営み輝く幻想的な世界です。
同観賞会に合わせ、同店各階ではホタルに関連した企画が展開されています。
1階和菓子売場では、初夏の夜に舞う幻想的な光を写した甘酸っぱい日向夏のぜりぃ「銀座の蛍」を、3階の「松濤 粋」では、ホタルをイメージしてかき氷に黒豆や蜜煮した黄トマトをあしらった創作デザート「幻蛍」を、4~6階の「松濤」では、懐石料理「蛍が舞う頃」が6月限定メニューとして提供されています。
2階観賞会会場出口では、梅酒「梅蛍」が振る舞われています。
全館ホタルづくしの一週間です。
ゲンジボタルは初夏の風物詩として人気が高く、保全への試みが各地で行なわれているようですが、その生存を支えるには、水際の湿った苔・草等の産卵環境、孵化した幼虫の餌となるカワニナの生息条件とも絡み、水質・流速・植物プランクトン・陽当たり・底質等の水辺環境、幼虫が上陸し土中に潜り蛹化するに際しての川岸・土壌環境、羽化した成虫が飛び回り休息する周辺環境等々、産卵・(孵化)水中生活・上陸(蛹化)・(羽化)飛翔の各々の生育段階に応じた「多様な生態系」がポイントとされ、自然にホタルが飛び交う様は「里山環境の結晶」に例えられると聞きます。