6月10~14日、築地波除稲荷神社では、江戸時代から続く、夏越し大祭 「つきじ獅子祭」が行なわれています。
同祭の起源は、一面海だった築地が埋め立てられた今から約350年前に遡るとされます。埋め立て工事が困難を極めた折、海面を漂う稲荷大神の御神体を社殿を造り祀ったところ、波風は止み埋め立て工事は無事終了。ご神徳のあらたかさに驚いた人々が、稲荷大神に「波除」の尊称を奉り、また雲を従える龍、風を従える虎、一声で万物を威伏させる獅子の巨大な頭を数体奉納し、これを担いで回ったのが祭礼「つきじ獅子祭」の始まりとされています。
「つきじ獅子祭」には3年毎に開催される本祭りと、その間の年に行なわれる陰祭りがありますが、今年は本祭りの年。
10日 大祭式、11日 鎮花祭・宵宮祭、12日 御神楽祭・江戸里神楽奉納 に続き、13日はいよいよメーンの渡御祭。
今回は築地市場移転前の最後の本祭りということで、市場内「水神社大神輿」も一緒に築地内を巡行。
違う神社の神輿が一緒に巡行することはめったにないとされ、「神社千貫宮神輿・弁財天お歯黒獅子」が「水神社大神輿」と一緒に巡行するのは最初で最後の機会と聞きます。
宮出し(12:50)~水神社参拝・魚河岸会渡御~宮元渡御~築地町内渡御~宮入り。
普段ターレー・フォークリフトや小車が行き交い活気に溢れた場内も、この日は清々しく掃き清められた上で、巡行迎え入れ。
半纏姿も粋な魚河岸衆の威勢のいい掛け声が響き渡る中、殊に2基の神輿揉みシーンは迫力満点で、いやが上にも祭り気分が盛り上がります。
大勢の見物人の人いきれに加え、当日の東京地方の最高気温は29.0℃。
場内は感動の熱気に包まれました。
翌14日は、弁財天お歯黒獅子宮入り・各町神輿連合社参が予定されています。
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