こんにちは。
ぺんぺんです。
暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
今回私がご紹介するのは、江戸前鮨の伝統を受け継ぐ「吉野鮨本店(中央区日本橋3-8-11)」
です。
ご紹介をする前に、皆さまは、日本橋に魚河岸があったことをご存じでしょうか?
・・・時は、遡ること425年。天正18年(1590年)、徳川家康が江戸に入府した後、摂津国
西成郡佃村(現在の大阪府西淀川区)の漁師たち30数名が江戸に出て「佃島」を造成。
江戸周辺で漁業を営む許可を得て、徳川家に魚介類を献上していました。
当時の海では、魚が大量に水揚げされ、徳川家に上納してもあまりが出る。
そこで、漁師たちは、水運の良い日本橋に着目し、日本橋の河岸で魚介類を販売しはじめました。
これが、日本橋魚河岸のはじまりです。
現在その跡地(日本橋室町1-8)には、「日本橋魚市場発祥の地」という石碑が立っています。
当時は、「一日で千両落ちるところ」とまで言われるほど繁盛していましたが、
関東大震災の発生により、市場は消失。その後、魚河岸は築地への移転が決まり、
300年ほど続いた日本橋魚河岸の歴史は幕を閉じることになります。
そんな日本橋に魚河岸があった明治時代、吉野鮨本店は屋台で創業を開始。
ある日、魚河岸で仕入れたばかりの新鮮なまぐろの脂身を鮨にしたところ、
大ヒットしたとのこと。常連客が、「食べるとトロッとした鮨」と度々注文したことから、
「トロ」という名前が付いたそうです。
そう、日本橋3丁目に店を構える「吉野鮨本店」が"トロ"発祥の店なのです!!
こちらの写真は、私が吉野鮨本店を訪れた時のものです。
平日のランチタイムにドキドキしながら暖簾をくぐったのですが、
すでにお店の中はほぼ満席。ビジネスマン、高島屋でお買い物を終えた方々、
昼間からお酒を楽しむ方々など、賑やかで、人のぬくもりを感じる温かい雰囲気のお店でした。
「鮨は庶民の食べ物」、「庶民が愛した屋台鮨」という心を代々受け継ぐ吉野鮨本店。
日本橋魚河岸の歴史を学び、ますますお勧めしたいお店になりました。