気が付くとすっかりもう秋です。橋之助さんの「芝翫」襲名も発表されいよいよ本格的な芝居の季節の始まりです。十月の歌舞伎座は「二世尾上松緑27回忌追善狂言」は昼の部の「矢の根」(夢枕の十郎を藤十郎さんが勤めるという豪華版)「文七元結」、夜の部の「髪結新三」。孫の当代松緑さんが「矢の根」の五郎と「髪結新三」の新三を勤めます。新三は初役でひ孫の左近ちゃんも丁稚の役で登場。また、7月に「人間国宝」の認定を受けた仁左衛門さんが「東では初」ですが、定評のある「一條大蔵卿」を演じるのも話題です。
幕間に売店で「新発売」の歌舞伎座オリジナル雷おこしと今月の演目に因んだ津和野銘菓の「源氏巻」を見つけました。「源氏巻」は「津和野藩主が進物に添えて吉良上野介に贈り無事に勅使饗応役を勤めた」という言い伝えのあるお菓子です。今月だけの販売とのことです。四演目あるのは珍しいので「一條大蔵譚」の幕が降りると「帰宅準備」の方がちらほら見かけられあちこちでにぎやかな笑いが起きていました。(私の隣の方も帰りそうになりました。)昼の部は他に「音羽嶽のだんまり」、夜の部は玉三郎さんが平成19年以来の「阿古屋」を演じるのも楽しみです。
千穐楽は25日 お問い合わせは チケットホン松竹0570-999-489(10時~18時)