日本橋本町エリアは、江戸時代に始まる薬問屋街として繁栄し、今も多くの薬業関係の企業が集まっています。日本橋本町で10月16日(金)に「薬祖神祭」が、執り行われました。
「薬祖神祭」は、1908(明治41)年に東京薬種貿易商同業組合(現・東京薬事協会)が五條天神社(台東区)から医薬の神の御霊を迎え、日本橋本町で行った大祭が起源で、1929(昭和4)年からは、同会事務建物の屋上に薬祖神社を造営し、祭りの規模も大きくなりました。1954(昭和29)年以降は、薬業界だけでなく地域の行事にしようと奉賛会が結成され、1983(昭和58)年には新たに竣工した「昭和薬貿ビル」の屋上に新社殿を造り、祭儀を継承しています。
昭和薬貿ビルの屋上にある薬祖神社で13時30分から奉賛会役員等が参列する式典が行われました。その後、15時30分から18時30分まで一般参拝が行われ、昭和薬貿ビルの前には、参拝者の長い行列ができました。縁起飾りの「神壺(しんこ)」は、全会員に配付されるそうで、会員名が書かれた「奉納提灯」が配列・点灯されます。昭和薬貿ビルの通りでは、特設屋台が設けられ「お囃子」の笛と太鼓の音に、お祭り気分が盛り上がっていました。
参拝者には、お神酒やお汁粉が振舞われると共に、多数の製薬企業が景品を提供する福引も行われ、籤引きに当たった人には「福袋」が配られました。日本橋本町界隈は、薬祖神にお参りする人たちで大いに賑わいました。
この一年の無病息災と来年の無事をお祈りしました。また来年も、お参りに出かけたいと思います。
今年行かれなかった方は、ぜひ来年お参りされては如何ですか。