「聖路加国際大学(旧聖路加国際病院) 聖ルカ礼拝堂」は、明治35(1902)年、米国聖公会宣教医師トイスラーにより創設された聖路加病院の礼拝堂として発足。
現在の礼拝堂は、大正12年の関東大震災や2年後の火災を経て昭和11年に建造されたネオゴシック様式。(装飾はアールデコ調)
当時はどの病室からも病院の屋上にある十字架を見ることができ、患者さんの精神的支えになっていたと云われています。
現在、病院旧館2Fの "チャペル(礼拝堂)" と、新館2Fにトイスラー記念ホール(平成4年完成<小礼拝堂>)の、2つの "祈りの場" があります。
"心を鎮め祈りながら、病をはじめさまざまな悩みに対応できる力を見出す場" として、聖路加国際病院/国際大学に於いて行われる医療・教育の精神的支柱の啓示の場としての役割を担い続けています。
2つの "祈りの場" は渡り廊下で繋がっています。
近年の病院敷地全体の再開発事業(聖ルカ ライフサイエンスセンター構想)に際しても、旧病院棟のチャペルを含む中央部分は保存修復されています。
("チャペル及び付属する旧病棟" は都選定歴史的建造物)
旧館の塔上からは、毎日8時半、12時、18時に聖歌のメロディーが流れます。
夕刻、十字架が立つ尖塔がオレンジ色にライトアップされ、夜空にくっきりと浮かび上がります。
中庭に植栽されている「十月桜」。
エドヒガンとマメザクラの交雑種のコヒガンの亜種とされ、10月から春先にかけ断続的に小さい八重咲きの花を咲かせます。
花色は白色~淡い桃色で、3~5輪が疎らに開花。
華やかさはありませんが、ライトアップされた礼拝堂をバックに、この時季ならではの凛とした風情を醸し出しています。
清々しい厳かな空気が漂います。