やはり、緊張します。
バスに乗車して、老若男女、不特定多数の方々に向かい、
マイクを通してご案内するのですから。
お客さまの共通点は、「中央区まるごとミュージアム2015」の会場を巡るため、
1日限定で運行するバスに、ご乗車いただいたということ。
区内各所で繰り広げられている様々なシーンを、どうお伝えすれば良いのか。
普段、仕事で感じる緊張とはまた違う感覚に、少し酔ってしまいそうです。
バスの運行ルートは決まっていますから、前準備ができます。
私も、間違ったことを伝えては大変と、こつこつと準備をしていました。
中央区の最新の人口は何人だろう。
2020年の東京オリンピック選手村の規模や概要は、どのように公表されているか。
箱根駅伝のコースはどこを通るのだろう。
東京マラソン2016のコースはこれまでと変わりはないか。
勝鬨橋の下流に架かる橋の正式名称は、築地大橋で良かったか。
晴海オータムフェスティバルにはどんな種類のクラシックカーが出場するのか。
最近、区内でロケを行ったテレビ番組はあるのか。
大河ドラマや朝ドラと、かかわりのある場所はどこだろう。 ・・・。
パソコンで検索していると、いつの間にか深夜時間に突入していました。
観光特派員になると、中央区の様々なイベントに参加できます。
中でも11月1日に行われた「中央区まるごとミュージアム」の会場をつなぐ
バスのボランティアガイドの活動は、とても面白いものです。
緊急事態です。
突然、先行するバスとの間隔を調整するため、暫く停車することに ・・・。
何を話しましょうか。歌でも歌って、間を持たせましょうか。
こういう時にこそ、前準備の成果を発揮しなくては。
元気な子供さんがいてくれると助かります。
一緒に、すれ違う車の話題に乗ってみたり、昨日のハロウインの話をしたり。
定番アニメの知識は、私、意外と豊富です。
それでもいざマイクを持つと、なかなか思うように言葉が出ないものですね。
一番大切なことは、お客さまに気持ちよくご乗車いただくこと。
乗車時の「こんにちは」と、降車時の「ありがとうございました」は、
明るく1人ひとりに、お伝えしました。
「とても良い声でしたよ」
気品のあるおばさまが、降車するときにささやいてくださいました。
素直に、とても嬉しくなりました。
家に帰ったら、さっそく妻に報告しなければ。