皆さん、晩秋の季節の色を楽しんでいらっしゃいますでしょうか。間もなく本格的な冬がやってきます。東京の町もいよいよ一年の掉尾を飾り始めます。
中央区は商業の町でもありますから、あちらこちらで歳末商戦が始まります。ジングルベルのBGMや福引の鈴の音を聞くと、いよいよ一年も終わりかなと思います。
築地は明治維新の後に外国人居留地が置かれたところであり、一説によると、日本ではじめてクリスマスパーティーが催されたのも築地だという話です。
昔から新しいものを取り入れることに積極的だったのではないでしょうか。今でもこの町には旧弊にとらわれない自由で先進的な気風があふれているように思えます。
さて、築地市場は来年11月に移転することになっています。残り1年というカウントダウンを刻み始めました。場外市場は残りますが、それでも中央卸売市場ともども年の瀬をにぎやかに過ごすのも今年が最後になりました。12月に入ると、買い物客が日に日に増えて、いつも以上に名残を惜しむ人々が押し掛けるのではないでしょうか。
ぼくも時々、中央区観光協会のお手伝いで築地の観光案内を務めさせていただいていますが、これからは移転の話をするたびに少し感傷的になるかもしれません。
幸いというか、中央区の先行整備施設の建設も進んでおり、新しい築地の姿がいずれ見えてくることでしょう。きっと新世代の築地マーケットの未来もまた魅力的だと思います。
最後の年の瀬を迎えた築地市場界隈の賑わいを皆さんもしっかりと記憶に残しておいて下さいね。