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◆郷土天文館 ミニ企画展「出土した江戸のおもちゃ」 開催中!

[巻渕彰/写楽さい] 2016年2月 2日 16:00

中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)で、ミニ企画展「出土した江戸のおもちゃ」が1月30日(土)からはじまった。区内の遺跡から出土した江戸のおもちゃを一堂に揃えた展示で、町人地の子どもたちが遊んであろうおもちゃ類は当時の庶民生活を表現しているようだ。会期は3月6日(日)まで、月曜休館、入場無料。同館HP こちら>>

 

0913_661_160130edoomocha.jpg中央区は江戸下町の中心地であったことから、区内の遺跡からは町人の暮らしを物語る遺物が多数出土している。今回はその中からおもちゃ類に焦点を当て、100点を超える出土品が展示されている。

 

日本橋二丁目遺跡(コレド日本橋北側付近)から出土したおもちゃが多く展示されている。羽子板やコマ、さいころなど今でも使われている遊び道具もある。春駒と呼ばれる年初めに馬の頭の作り物を持って、歌ったり踊ったりする行事がある。今回その木製の頭部が展示されていて、これらの遺品が出土するのはきわめて珍しいという。

 

泥メンコも多数展示されている。10円硬貨くらいの大きさで、おはじきのように遊んだといわれる。表面の模様は役者や文様などさまざまで、当時の世相を表しているようだ。多種の泥メンコが出するのも中央区の特徴だそうだ。

 

八丁堀三丁目遺跡から出土したものに鳩笛がある。陶器製で彩色が施されている。この地で製作されたようで、作る途中段階の残骸が残っていて、製造過程が分かる貴重なものという。展示品には十二支に当てはめた動物像の展示もある。今年の干支、サルを扱ったものには三猿などが展示されている。

 

江戸時代の子どもの遊び道具は紙や木製のものが主流であっただろうが、遺跡から出土するものは損滅しない、焼き物のものが多い。展示品を見ると、これだけ多彩なおもちゃがあったことを再認識する展覧会である。@巻渕彰