旧佃島地区には稲荷社が3個所4社鎮座しています。
一部(上町)には、住吉神社の境内社のひとつで、明治2年、大伝馬町1丁目より遷座したとされる「入船稲荷神社」。
二部(下町)には、佃島を開いた森孫右衛門一族が奉祀した屋敷神が発祥とされる「森稲荷神社」。
三部(東町)には、玉垣の刻銘に元漁師町の残影が色濃く残る「波(浪)除稲荷神社・於(御)咲稲荷神社」。
神社が2つ並んでいるのはユニークです。
通りに面した鳥居の扁額には2つの神社名が書かれ、於咲稲荷大明神の前には一回り小さい鳥居が建てられ、鳥居は入れ子構造。
毎年3月初午の日、もしくはこれに近い日曜日に、初午祭が挙行されます。
今年は3月13日(日)。
佃住吉講の講員が祭典の運営にあたります。
神饌として油揚げの他、イセエビやマダイ等も供えられ、行灯が飾られ、各々の神社名を染め抜いた数多くの奉納旗が並び、祭りムードに包まれます。
当日は、10::00、住吉神社の宮司が各稲荷社を回り、修跋式を執行。
稲荷社前に据えられた太鼓を子供たちが叩く音が町内に響きます。
左から、入船稲荷神社、森稲荷神社、波除稲荷神社、於咲稲荷神社