中央区の日本橋や京橋、銀座を通る「中央通り」。特に銀座の街では俗に「銀座通り」とよばれ、言わずと知れた日本の中心通りです。
銀座通りの魅力は・・・
朝早くの独特な空気感とか、歩行者天国の休日の愉しみとか、夜のまばゆい光の街並みとか・・・
一言で言えるわけもなく、人それぞれです。
ですが歩く度に新たな発見があるのが一番の魅力だったりします。
例えば、銀座通りの街路樹はこんな木ですが、これって、あえて高さを抑えているようにも見えます。
理由は何かあるのかもしれませんが、これが効果を発揮するのは夜だったり・・・夜に歩いてみたらそう思いました。
高さの低い街路樹は、柱の形をした街灯の光を遮らず、かげを作りません。
なので「夜の銀座通り」が異様に明るいのは、かげを作らない街路樹のおかげでもあったりします。
クリスマス時期には、街路樹がさらに付け足しされ、イルミネーションに彩られた風景に変わりますが、クリスマス時期でなくても街のあかりがとても眩しい、光ある通りです。
(2015/12/6・冬のイルミネーション「ヒカリミチ」)
夜の銀座通りに雨が降ると、路面に反射する光がより夜の街を明るくさせて、雰囲気が増すので、
(2015/10/16)
雨が降っても逆に歩いてみたくなるのが、夜の銀座通りです。
(2015/10/16)
そんな魅力のある「夜の銀座通り」、昨年の秋のまだ暖かい頃に結構歩きました。
何度も歩くうちに、銀座の街の風景を楽しめる自分の好きな歩き方がいくつか出来てきました。
銀座の街を歩きたい時に、銀座駅や銀座一丁目駅を使っていきなり銀座の街に降り立つのも良いかもしれませんが、ひとつ隣の駅で降りてから歩いて銀座の街に入るのも、また違った楽しみ方です。
例えばこれは、ゆりかもめ新橋駅(港区)から見える夜の銀座通り。
(2015/10/23)
ビルの間から異様に明るく見えるこの通りは、さすが銀座、と思わせる街の風景。ここ新橋から夜の銀座通りに入ってみたくなる眺めです。
そしてもうひとつ、中央通りの逆方向からの街の風景の楽しみ方。京橋駅で降りて6番出口から中央通りに出ます。
出口を出たら、せっかくなので道の反対側・後方を見ます。明治屋京橋ビルが見えるこの場所。写真をパチリと撮ったら、京橋の街から銀座方面に歩いて行きます。
(2015/10/21)
少し歩くと、牛丼の吉野家さんがあるこの辺りに。道の反対側には京橋の東京スクエアガーデンがある所ですが、歩く先に「夜の銀座通り」が見えてきます。
(以下2015/10/28)
私がよく歩いたのは、会社帰りの22時過ぎ。22時を過ぎると京橋の街の街灯は落ちて、やや暗めになってしまいます。
しかも東京スクエアガーデンが冬のイルミネーションをしていない時期は、この周辺はそれほど明るくないので、遠くに見える銀座の街がやけに眩しく感じられます。
ここから見える銀座はこんな感じ。上に高速道路が走っている場所の下は昔、「京橋」が架かっていたところで、少し道が盛り上がっています。
上の高速道路と、下の盛り上がった道が額縁のように銀座の風景を切り取ります。きらびやかな風景がさらに際立つ『額縁効果』が働いている所です。
額縁効果というのは、風景が窓枠のようなもので囲われることで見える部分が制限されてしまうと、逆にその見えている部分の風景がより強調されて視線がそこに集中することになるので、感じ方が上向いてくる効果です。
しかも、この京橋が架かっていたところは、中央通りの『カーブの外側』。
銀座の街の先の方まで見えないため、「先の方まで見てみたい」と感じたら、橋のあったカーブの頂点まで吸い寄せられてしまいます。
道のカーブの頂点に近寄っていくに従って、額縁の中の銀座の絵が、まるで動いているような感じでだんだんと通りの先まで見えてきます。
この、銀座の街の先の方がだんだんと見えてくる過程がとてもたまりません。
人によっては、ディズニーランドに入る時のような、ワクワク感を感じる人もいるかもしれません。
そして、吸い寄せられた結果・・・
昔、京橋の架かっていたほんのチョッと小高い場所から見える「夜の銀座通り」。綺麗な街の風景だと思います。
ここは『カーブの外側』なので、まるで自分が銀座通りの真ん中にいるような感覚をも味わえる場所です。
なんだか吸い込まれてしまいそうな、吸引力みたいなものを感じてしまう風景。
この先の楽しみ方は人それぞれですが、このまま見える先まで吸い込まれてしまってもいいかな、と感じてしまう風景です。