"銀座のツバメ" が今年も営巣中。
近年確認されている3個所の営巣場所のひとつ、松屋東館に、今年も越冬地とされる東南アジアから遠く海を渡り、姿を見せてくれました。
古巣を修復して使用することが多いとされますが、今年は従前の巣に加え、近くの蛍光灯のカバーの上にも営巣。
抱卵して約2週間で孵化し、更に約3週間、親ツバメはせっせと餌を運ぶとされます。
生育環境として必ずしも恵まれているとは云えない都市部の厳しい環境下、親鳥が見せる、懸命なる育児姿は感動的で、ついつい見入ってしまいます。
空中を飛びながら生きた昆虫を捕食し、水面滑降し飲水。
30年前に9個所あったとされる銀座の営巣場所も現在は激減。
それでも銀座でなんとかツバメが生き存えらえているのは、虫の供給源となる街路樹に比較的恵まれ、かつ自然の宝庫皇居の存在、多くは埋め立てられたものの江戸の遺産である掘割跡の水辺、といった自然環境に加え、ツバメを受け入れ巣をあたたかく見守る街の優しい眼差し、という社会環境が大いに寄与していると考えられています。
来シーズンもまたツバメと出会えるよう、1羽でも多くの雛の巣立ちをあたたかく見守りたいものです。