5月26日、東京管区気象台から生物季節観測情報のひとつ「紫陽花開花」が発表されました。
平年より12日早く、昨年同様との由。
梅雨入り前の晴れ間、浜離宮恩賜庭園でも、春を彩った花々が一段落し、アジサイが開花中です。
一般的なアジサイは中心部の "真の花"(両性花)を覆って花弁状の萼片の "装飾花"(中性花)が球形の花序を形成していますが、「アジサイの開花」とは、『標準木の "真の花" が2ー3輪咲いた状態になった最初の日を云う』 とされます。
交配され改良された品種も多く、"装飾花" が "真の花" を取り囲むように咲く「ガク咲き」と "装飾花" が球状に密集した花序を形成して咲く「テマリ咲き」に加え、"装飾花" が一重咲きか八重咲きかの違い、形状の違い、色の違い等々、多様です。
入梅間近ですが、その落ち着いた穏やかな花色と、七変化と喩えられる移ろう花姿はこの時期ならではの風情を醸し出してくれています。
園内ではアオスジアゲハをよく見かけるようになりました。
成虫の出現は5ー10月、年3ー4回発生すると聞きます。
アゲハチョウ類には珍しく静止時には通常翅を閉じて止まることが多いようです。
幼虫の食草は園内にも多く植栽されているクスノキ科植物(クスノキ、タブノキ等)で、動きは敏捷、樹木や花の周りを目まぐるしく飛び回っています。