リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックまであと2週間余り。
4年に一度のスポーツの祭典に向け、ムードが盛り上がりつつあります。
少々気が早いのですが、リオが終わったら4年後は東京。あの市松模様のエンブレムも関連グッズの売れ行きとともにすっかり浸透してきました。
公式サイトでは、エンブレムは「歴史的に世界中で愛され、江戸時代に市松模様として広まったチェッカーデザインで粋な日本らしさを描いた」とあり、それぞれ藍色の3種類の四角形の組み合わせになっています。
では何故このチェッカーマークが市松模様なのでしょう。
キーワードは「江戸中期の歌舞伎役者・佐野川市松の袴」です。
佐野川市松は、江戸中村座での舞台「心中万年草」で小姓・粂之助を演じ人気者に。
この時履いていた白紺の正方形を交互に配した袴を愛用し、役者絵にも描かれました。
(写真は藤川亀の江と佐野川市松/文化遺産オンラインから引用)
着物の柄として大流行し、
市松模様と呼ばれるようになったそうです。
当時の中村座は既に、歌舞伎発祥の地
(写真は京橋にある江戸歌舞伎発祥の地の碑)である
中橋南地(京橋付近)から禰宜町(日本橋堀留町)を経由し
堺町(日本橋人形町3丁目)に移転されていました。
その華やかな様子は江戸東京博物館の正面の復元展示でも見ることができます。
江戸時代から270年の時を経てオリンピック・パラリンピックのエンブレムとして世界へ発信された市松模様。
これから2020年まで江戸東京のみならず、日本各地、世界の至る所で見られるのはとても嬉しい限りです。