1889年と1900年のパリ万国博覧会に出品された仏蘭西、デンマーク、スウェーデン、ドイツの
装飾磁器作品、そして日本にもその影響が伝わったアール・ヌーヴォーの雰囲気を持つ作品群が
日本橋の三井記念美術館で展示されています。
磁器は、粘土質物や石英、長石などの陶土を原料として1300℃ぐらいで焼成されたもので、
特徴としては、軽くたたくと金属音がするというものだと思います。
ヨーロッパ磁気は、歴史的にアジアの技術が大きく影響して出来たものと思います、展示されているものは、
セーヴル、ロイヤル・コペンハーゲン、KPMベルリン、ビング・グレンダール、マイセン、
ロースト・ランドであり、各々お国をイメージさせるような特徴ある逸品ばかりだと思いました。
花をモチーフにした凛とした花瓶、夢を与える図柄のもの、自然動植物が多い食器類など、
北斎漫画から題材をとった絵柄もあり、心地よいひと時を過ごしました。
また、あの超絶技巧で有名な宮川香山作のアート・ヌーヴォーがあり、達人の何事にも挑戦をという
雰囲気を感じるものでした。
8/31まで展示されています。
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
ロイヤル・コペンハーゲン《釉下彩眠り猫》
1898-1922年 塩川コレクション
ロールストランド《釉下彩花文皿》
1897-1910年 塩川コレクション
KPM ベルリン《上絵金彩エジプト女性センターピース》
1902年 岐阜県現代陶芸美術館蔵
マイセン《釉下彩クロッカス文コーヒーサーヴィス》
1896-1910年 岐阜県現代陶芸美術館蔵
ロイヤル・コペンハーゲン《結晶釉白熊トレイ》
1925年7月27日 リスティ蔵
※各画像は三井記念美術館様の所有となります。二次利用は固くお断り申し上げます。