9月27日、東京管区気象台から生物季節観測情報のひとつ「ススキ開花」が発表されました。
平年より18日遅く、昨年より4日遅い由。
ススキの穂は花の集まり。葉鞘から抜き出た穂の数が、穂が出ると予想される全体の約20%に達したと推定される状態になった最初の日を「ススキの開花」と云うとされます。
豊海橋袂の隅田川テラス沿いに、永代橋を背景にススキが風に戦(そよ)いでいます。
ススキが観測項目に入っているのも、やはり季節の進行を調べることに適しているからで、ススキの開花と気温の間には相関関係があり、気温が高くなると開花が遅くなる傾向があると云われています。
地域差はあるものの、総じて近年ススキの開花は遅くなる傾向にあり、温暖化との関係も注目されているようです。
花が開ききる頃には、穂がふわふわと白くなり銀色に、更に季節が深まると、黄金色に輝きます。
この銀色から黄金色に輝く頃が、ススキ鑑賞のベストシーズン。
ことに夕日を浴びてキラキラと黄金色に揺れ動く様は見事です。
尚ススキに似た植物に同じイネ科のオギがありますが、ススキは、小穂の先端から長い棘状の "芒(のぎ)" が突き出ているのに対し、オギには芒がありません。