銀座四丁目、ウインド銀座ビルの5階にある「Art Gallery M84」で、「William P.Gottlieb写真展『Jazz Spirit』」が開催されています
ギャラリーに足を踏み入れると、ジャズ演奏家たちのモノクロ写真に取り囲まれ、圧倒されます
ウィリアム・P・ゴットリーブは、ジャズ写真家としてのパイオニアだそうで、1930年代から1940年代、ジャズの黄金時代に多くミュージシャンを撮影しました
当時の大判カメラで撮影した、希少価値の高いゼラチンシルバーのオリジナルプリント作品約40点が展示されています
展示されている作品はすべてモノクロの作品ですが、その黒は、漆黒と言うか烏の濡れ羽色と言うか、艶のある、深みのある黒です何十年も前に焼かれたものとは到底思えません
さらに、モノクロ写真のすばらしさは、モノクロなのにまるで色が付いているかのような錯覚に陥らせてくれることです
「ゴットリーブの写真には、音楽が写されている。・・・歌い、演奏する者達のそれぞれの表情を克明にとらえており、ミュージシャンの感情、ビューティーがつぶさに見る事が出来る。」(ニューヨーカー誌のコメント)
「私は、カメラでジャズのサウンドを伝えたかった。音が聞こえてくるような写真を、それも単に音だけでなく、音の質感までも表現しようと努力した。」(ウィリアム・P・ゴットリーブの言)
ギャラリーでお聞きしたのですが、当時は、フイルムもカメラもとても貴重なもので、写真を撮影する際には、1回ずつ交換するバブル・フラッシュを使って、一晩で2ショットあるいは3ショットしか撮影しなかった()とのこと。
デジカメの現代からは、想像もできないような撮影環境だったということですね
そういうお話を聞いて作品を観ると、スナップ写真のようにも見えていたものが、異様な緊迫感、緊張感を持って迫ってくるようで、すごかったです
ジャズや写真にあまり関心の無い方でも、十分楽しんでいただける作品展だと思います
開催期間は、11月21日(月)から12月17日(土)までです。
時間は、10:30から18:30までで、最終日は17:00までになります。
日曜日は休館日です。
なお、ギャラリー内での写真撮影については、オーナーに特別にご了解をいただきました。ありがとうございました
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