一国一城の主になること。
それは、日ノ本に生まれた者の大きな夢であり、野望である。
銀座5丁目3-16に、熊本県のアンテナショップ「くまもとプラザ」がある。
熊本地震の際に、何かしらの支援をしたいという思いを持った人々が、
「お買い物で支援」しようと、ショップに大勢集まった。
「くまモン」って、どこか官製の着ぐるみの印象がして、ちょっと好きに
なれずにいたが、一生懸命ピーアールしている姿を目の当たりにし、
その時に心の鎧が少し外れた。
あれから半年が経った。
ショップを訪ねた折、11月1日から復興城主制度が始まることを知った。
概要は、1万円以上の寄附で「復興城主」の「城主証」が送付される。
市内の観光施設や協賛店で特典が受けられる「城主手形」が発行される。
「芳名板」がデジタル保存される。
確定申告時に寄附金控除の対象となる。などなど。
一城の城主になれる。
しかも、天下の名城、熊本城である。
連結式望楼型天守を仰ぐ、梯郭式平山城。
築城の天才、加藤清正公が手塩にかけて築き上げた、日本一の城郭である。
熊本城復元整備の財源として使われる募金は、所定用紙で郵便振込みができる。
でもここは、熊本に飛んで、直接現金での申し込みを選択した。
城とその周囲の状況を、はっきり目に焼き付けたいとの思いもあった。
福岡空港、九州新幹線と乗り継ぎ、市電での登城を試みる。
ちなみに、熊本駅の新幹線コンコースには、くまモンが溢れていた。
くまモン駅長室や巨大なくまモンの顔のオブジェ前は、絶好の撮影ポイント。
あのくまモンが、少しかわいらしく作られていた。
熊本城の石垣を初めて見上げた時、その雄大さに息をするのを忘れた。
その石垣が崩れている現実に、胸が詰まる。
同時に、石垣の内部構造がはっきり分かり、好奇心を掻き立てられた。
熊本城の桜の馬場の城彩苑内に受付コーナーが設けられている。
受付開始後の数日は、長蛇の列が続いていたという。
私は平日の昼食時だったので、20分程度で手続きが完了。
その場で、3か月間有効の仮の城主手形をいただく。
本証が届くまでのつなぎとなる。
満足。満足。
「くまモンGO」 城主手形、ゲットだぜ! ?