ハゼノキ(櫨の木)は、ウルシ科の落葉高木。
別名ロウノキ。中国、インドシナ原産とされ、琉球から最初に渡来したので、リュウキュウハゼとも呼ばれます。
今日本州から九州の山地に見られるのは、木蝋を採取するために植栽されていたものが逸出したものと考えられています。
葉は枝先近くに集まって付き、4~6対の小葉からなる奇数羽状複葉。雌雄異株。
浜離宮恩賜庭園では、「潮入りの池」(大泉水)周辺の八景山や御亭山(おちんやま)のハゼノキの紅葉が見頃を迎えています。
紅葉する "小葉" と緑を残す "小葉" が混じる時期があり、紅葉が進むにつれ、少し控え目な緋色から、次第に全体が鮮やかな紅赤色に変化します。
俳句の世界でも美しく紅葉するハゼノキを櫨紅葉(はぜもみじ)と呼び、秋の季語とされていますが、風情のある紅葉です。
唱歌「小さい秋見つけた」の歌詞「はぜの葉 赤くて 入日色・・・」の "入日色" という表現がぴったりの色合い。
逆光で撮影すると紅葉が一層引き立ちます。
燕の御茶屋を望む八景山のハゼノキの周囲は、落ち葉が足元を赤の絨毯のように埋め尽くし、晩秋の気配濃厚です。