特派員初年の今年、一番にご紹介したかった月島西仲通り商店街弐番街の大黒屋の女将さん。シャッターが閉まったまま半年近く。隣りのもんじゃ屋さんに聞くと、入院してると。またお目にかかりたいな、、と思っていたところ、今日29日、店先にお元気なお姿が。早速、お声をかけさせていただきました。すると、思いもかけないお話しを伺いました。なんと、大黒屋さん一帯は、再開発で来年1月には立ち退きになり、高層タワーマンションが出来るとのことです。
ここ弐番街一帯の商店街が無くなってしまうのです。
弐番街は、町家が大正から昭和にかけて、洋風化の流れと不燃化のために施された看板建築が特に残っています。
開店当初、移転前の国分寺で山口百恵さんの誕生日ケーキを作っていたと宣伝していたケーキ屋さんも、ショーケースの台座のタイルが懐かしい風情のお肉屋さんも、新店舗がはっきりせず、みなさん口が重いです。
こんな路地も、雑然と並んだ商品のお店も、テレビの取材で人気でした。
佃に住んで15年、やっと商店街でのお買い物のあったかさ、美味しい一品に気付いたところです。大黒屋の女将さんは、嫁いで60年。その頃からあった桶や升。古いレジに五つ玉のそろばんに黒電話とラジオ。どれもまだ現役だそうです。女将さんが炊いた花豆は、ほどよい甘さで絶妙!!大ぴらに並んではいませんから、声をかけないといけません。
そんな全ての物に、また出迎えてもらいたい!!と願わずにはいられません。女将さんの笑顔に送られて、西仲通り商店街弐番街をあとにしました。
そこかしこに店主の張り紙がある中、この風景を目にとどめるのも1月いっぱいでしょうか。