1月24日、東京管区気象台より、気象庁生物季節観測情報のひとつ「椿開花」が報じられました。
平年より16日早く、昨年より29日遅いとの由。
ツバキはツバキ科ツバキ属の常緑高木。
ツバキ属の他の種類と区別して、「ヤブツバキ」とも称せられます。
日本に自生する野生種は、「ヤブツバキ(ヤマツバキ)」「ユキツバキ」「リンゴツバキ(ヤクシマツバキ)」の3系統とされます。
ツバキの観賞は、茶道・華道が発達した、室町・安土桃山時代を経て、江戸中期に広く一般庶民の間にも普及したとされ、数多くの園芸品種が作出されています。
浜離宮恩賜庭園には、大手門出入口付近に、「カンツバキ」(サザンカの園芸種とされますが、異説もあり)が、梅林傍らに、枝が縦に伸びる立性品種の「タチカンツバキ」が植栽されていますが、文化財庭園で手を余り加えていないだけに、庚申堂鴨場周辺には「ヤブツバキ」が見られます。
花弁は平開せず漏斗型、多くの枝を分け、こんもりとした樹形です。
因みに、「寒椿」「冬椿」は冬の季語ですが、「花椿」は春の季語。