金刀比羅神社というと、東京では港区虎ノ門の金刀比羅神社を思い浮かべる 方が多いのではないでしょうか。この神社は2004年に建て替えられ"虎ノ門 琴平タワー"と一体の施設になっていますね。
金刀比羅神社の総本宮は香川県琴平町の神社です。江戸時代に船による流通が盛んになり、海運業者や商人に依って金刀比羅信仰が日本中に広められ、分社が 各地に作られました。
その一つが天明3年(1783年)に薬研堀(現在の東日本橋二丁目)に創建された 金刀比羅神社です。隅田川往来の船人達の守護神として崇敬され、その後、 町の発展と共に商家、特に飲食業・遊芸を職とする人々の篤い信仰を集めました。
現在は薬研堀には神社は存在しませんが、神田明神の境内に昭和4年に 遷座され神田明神の末社となっています。三宿稲荷神社と共に祀られています。
又、神田明神境内には末廣稲荷神社がありますが、これも日本橋小舟町の 鰹節卸商により祀られた神社ですが、現在は神田明神の末社として遷座しています。
これまでも、魚河岸水神社や小舟町八雲神社が神田明神に祀られていることを書いてきました。 神田明神自体は現在の住所では千代田区となりますが、現在も中央区の日本橋川北側の 大部分の町は神田明神の氏子となっている様に、中央区と神田明神とは切っても切れない 深い結びつきがあることがよく分かります。