浜離宮恩賜庭園では、4月上旬見頃を迎えたソメイヨシノがハラハラと散り始めたのと入れ替わるように、主として「潮入りの池(大泉水)」の「御伝い橋」から「横堀」の「海手御伝い橋」までの池畔に植栽されている、多彩な所謂 "サトザクラ" が開花し始めました。
華麗な花を咲かせる品種が多く、八重桜と呼ばれるものの大半はこのグループに属するようです。
純白の八重の大輪の「白妙」に加え、「五色の八重桜」と称せられる、
"花の中心から葉化した1本の雌しべが突き出る様が名の由来とされる" ふわっと柔らかな、白色~淡桃色の「一葉」
"花の中心から葉化した2本の雌しべが突き出て先端が反り返った様を普賢菩薩が乗る象の鼻(牙)に見立てたとされる" 淡紅色の「普賢象」
"塩漬けは桜湯として用いられる" 紅色の「関山」
"ショウガ科のウコンの根茎から得られる着色料の色に似る" 黄色の「鬱金」
"高貴な貴族の衣装の色のイメージから名付けられたとされる" 淡緑色の「御衣黄」
等々花弁が幾重にも折り重なって、枝に鈴なりにボリューム豊かに咲き誇る様は豪華で、ソメイヨシノとはひと味違う趣を醸し出しています。
左から、一葉、普賢象、関山、鬱金、御衣黄