15日、京橋での用事を済ませ、裏道沿いに家路を歩いていると、赤白のパンフを持った方々を見かけました。改めて見回すと赤い小旗とポスターがそこかしこに。「数寄です、美術の街 東京アートアンティーク」と書いてあります。京橋・日本橋は知る人ぞ知るアートの街で、年1回、気軽に美術に触れられる地域イベントとして東京アートアンティークが開催されているのを思い出しました。絵画とか古美術とか殆ど縁がない私は一瞬逡巡しましたが、特派員として「やらいでか」と一軒の古美術店へ。そちらでは昔の縄文土器、須恵器が花器として並んでおり、こういう使い方もあるのかと驚きました。その後10店程、猫の絵画の展示会、古代オリエント美術品、北大路魯山人展や陶磁器・焼物などを観ました。勿論並んでいるのは売り物で、この期間だけの特別セールもしています。最後におじゃました『メゾンドネコ』では生き物をテーマに、絵画やオランダの古いタイル、九谷焼などが並べられており、丁寧な説明もいただきました。ちょうど九谷焼の作品の作者で絵付師の河端理恵子さんがいらっしゃり、お話を伺えました。河端さんの作品は繊細な線と点、鮮やかな色彩と調和のとれた構図の素晴らしいものです。釉薬を塗って焼いた基本形のうえに描くそうですが、こんな細かい線を一本一本筆で描くというのにびっくり。色ごとに焼きを入れるそうで、小さなものでも完成までに結構な時間を費やすそうです。この日は90店近くの参加店のうち、わずかしか回れませんでしたが愉しい時間を過ごせました。画廊なり古美術店なりにちょっと入りにくいなと感じる方は多いと思います。私もそうですが、今回見て回って、その敷居がだいぶ低くなったかなと思います。(写真は河端理恵子さんと作品)