日経新聞の「私の履歴書」を現在GINZA SIXの外観デザインを担当された建築家の谷口吉生氏が執筆中で、毎日楽しみにしているのですが、今朝27回目を読んでいたら「!!」な記述を見つけ、早速「確認」に出かけてきました。
開業から2ヶ月が過ぎましたが、この6丁目辺りの人の流れは以前とは随分変わった印象を受けます。皆様はこのビルの中央通りに面した正面の植え込みの中に「商法講習所碑」があるのをご存知でしょうか。小さな長方形なのでちょっと見過ごしてしまいそうですが、赤い石の上に黒い石の屋根がのった「一橋大学発祥の地」です。「明治8年(1895)森有礼が私塾として開講した商法講習所が改称・改編を繰り返して昭和24年(1949)一橋大学が発足」(中央区ものしり百科)したのはご存知の方も多いことでしょう。正面には「商法講習所碑」とあり道路に面した側には「一橋大学発祥の地」とあるのは知っていましたが、今回確認したのは側面です。ありました!
「設計 谷口吉郎」です。ご紹介するまでもありませんが「谷口吉郎」氏は東工大教授で東宮御所や東京近代美術館、明治村などの設計で有名な建築家で谷口吉生氏の父上です。谷口吉生氏は次のように書かれています。「GINZA SIXの設計にかかわり始めた10年ほど前、中央通りを歩いていてあるものに目が留まった。中略 何と父の名前が碑の設計者として刻まれていた。 設計を始めた銀座最大の建築の前で銀座最小の建築を発見した時は心底驚いた」中国人観光客の家族が、碑の前で記念撮影をしていました。「建築家の父と子の大小作品が通りに並んでいる」というのもちょっと楽しいですね。
「商法講習所碑」 銀座6-10 中央通に面しています。