「七夕」はご節句のひとつで、古来「星祭」と呼ばれていた由。元々は中国の因習で、日本伝来後、竹飾りの風習が生まれ、江戸期には寺子屋の発達により短冊を吊るし字の上達を祈ったとされ、今日まで、七夕に短冊に願い事を書いて吊るす習慣が受け継がれています。
築地波除稲荷神社では、境内に一対の大きな竹が設えられ、当日限定の星をあしらった夢を叶えるお守り「夢叶う守」(特製の短冊付き)が供され、神社の大竹に願い事を書いた短冊を吊るすことができます。
平安の頃の七夕は、宮中行事として笹の葉ではなく、梶の葉の裏側に願い事を書いたとされています。冷泉家に伝わる乞巧奠の飾りに習い、五色の布を吹き流しに見立て、「梶の葉」で結ぶ「夏詣の五色の吹き流し」を特別な象徴として、七夕まで、「夏詣」期間のみ、鳥居と本殿の茅の輪くぐりと天の川、十二支の石灯篭前に七夕飾りとして飾られています。