中央区新川1・2丁目地域には江戸時代、越前福井藩・松平家の中屋敷がありました。屋敷は隅田川に面し、他の三面に堀が設置されていました。この堀は「越前堀」と呼ばれ、旧町名のもとにもなりました。詳しい説明板は、今年春リニューアルオープン、明るくなった越前堀児童公園内にあります。
この堀の護岸は石積みで、堀幅は12~15間(20~30m程)あり、運河としても用いられたようです。この護岸の石は、道路工事などの際に掘り出され道路わきなどに展示されています。間知石といわれる形状のものです。石の表面は基本的には四角で、後ろの部分は四角錐の先端へ向けて細くなり、隙間には割石などを詰めて積み、擁壁を作るための石材です。
以下は中央区内・歩道脇での、間知石の展示です。
越前堀跡(新川2丁目付近)
汐留遺跡関連(昭和通り・銀座8丁目付近)
堀留川跡関連(小舟町)
これらは道端の目立たない展示ですが、江戸時代の堀や水路などの遺跡を忍ばせる中央区内まち歩きの楽しい展示の一つです。